全線フル規格で開業を目指している長崎県に対し、佐賀県は大反対している「長崎新幹線問題」ですが、なぜ佐賀県は強硬に反対しているのでしょうか?理由を「永久保存版」としてまとめました。
長崎新幹線全線フル規格化に佐賀県が反対する理由
メリットが乏しくデメリットが多い
これが一番大きな理由です。
高額のコストを負担して新幹線を通したところで、時間短縮効果も微々たるものだからです。
むしろ、現状を前提に開発を進めている佐賀駅や肥前山口駅周辺の開発が、新幹線の開業によって根底から覆される恐れがあり、佐賀県にとっては見逃せないデメリットです。
フル規格新幹線を整備すると、利用者の一部が新幹線に流れ、並行する在来線の旅客が減る。そのため一定の条件下で、JRが並行在来線を経営から切り離せる制度がある。しかし「在来線がなくなると通勤・通学などの利用者の利便性が損なわれる」(県担当者)ため、自治体にとっては重荷でしかない。さらに、佐賀市が進めるまちづくり政策にも影響が出る。市は佐賀駅前に広がる土地を再開発し、大規模な商業施設や複合施設を建設する計画を進めている。その成功には、佐賀駅に人が集まる仕組み作りが不可欠だ。仮にフル規格の新幹線の新駅が現佐賀駅から離れた場所に建設されてしまえば、まちづくり政策を根底から見直す必要がある。
出典:東洋経済
これまで建設されて来た新幹線では、並行して走る在来線の運営を地元自治体へ移管するという仕組みが採用されて来ました。
そうすると、ただでさえ新幹線の開業でダメージを受ける佐賀県に、「在来線の運営も担当しなさい」と押し付けられたら、たまったものではありません。
唐津側というか、山の中通って武雄温泉まで一直線なんですよね
市街地も多久市の一部だけなので騒音関連も最小限ですし
直線距離も博多~小倉と同じくらいなので長すぎる訳でもないですよ(むしろ現行の長崎新幹線の駅が多すぎる) pic.twitter.com/6GQGb8cNph— Ron@駅メモ (@ron_tabizuki) 2019年5月19日
負担がゼロでも新幹線はいらない
新幹線が走っていなくても、何も不都合がないということも、大きな理由の一つでしょう。
以下のコメントに、その意向がはっきりとみて取れます。
費用負担がゼロでも新幹線はいらないと言い切った
出典:ITメディア
そもそも、地域の活性化のために走らせるのが新幹線建設の目的なのに、「必要ない」といっているエリアへ無理やり新幹線を走らせるわけにもいきません。
「新幹線が来てほしい」と願っている長崎県に対し、「新幹線なんかいらねぇ」と思っている佐賀県。
長崎県に行くには、佐賀県を通らざるをえないので、難しい問題です。
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