史上最年少でプロ入りを果たした天才囲碁少女の仲邑菫初段は、10歳という年齢から将棋界の藤井聡太七段並みの注目度の高さです。そこで、仲邑菫さんの今とこれからを「仲邑菫さんは今」と題して、近況やと今後の対局予定・成績・囲碁の棋譜を韓国での反応と合わせてまとめました(正:仲邑菫, 誤:仲村菫)。
仲邑菫さんは今?天才囲碁少女の近況
韓国語が堪能!
2018年に韓国で子供名人戦が開催され、対局前にインタビューがありました。
当然韓国語なのですが、全く聞き返すことなく普通に受け答えしている姿は印象的です。
韓鍾振九段の道場での祝賀会へ出席
仲邑菫初段が修行している韓国の韓鍾振九段の道場で、プロ入りされた方の祝賀会がおこなわれたそうで、仲邑菫さんはご両親とともに出席されています。
2月28日、韓国の韓鐘振(ハンジョンジン)囲碁道場の新入段棋士の祝賀会が行われ、仲邑菫新初段も参加しました☆彡今回の新入段は菫さん含めて6名。これまで13名のプロを輩出しているそうです(^ω^)
‘프로 된 걸 축하해요, 스미레’
https://t.co/wFMKBTLlMx pic.twitter.com/a0NkjJzFpS— 清水善郎(よしろー) (@yoshiro_kaba) 2019年3月1日
プロ入り
19年4月1日付けでプロ入りされましたが、免状を授与される式典の後にインタビューが行われました。
プロ入りされる方が仲邑菫さん以外にもいるので、インタビューの時間が長くなっていますが、以下の動画の、18:12あたりから仲邑菫さんの応答があります。
トッププロの対局(感想戦)を観戦
井山裕太五冠が持っていないタイトルは2つあり、そのうちの1つが「碁聖」です。
碁聖戦の挑戦者を決めるトーナメントが進行中で、山下敬吾九段と対局がありました。
対局後の感想戦で、仲邑菫初段の姿が目撃されています。
いつ対局者としてその舞台へ足を踏み入れるのか夢は尽きませんが、想像以上に早いかもしれません。
碁聖戦本戦準々決勝、本因坊文裕(井山裕太九段)と山下敬吾九段の対局は、文裕が白番5目半勝ちし、返り咲きへの挑戦に望みを繋ぎました。局後の検討を、きょうプロ入りした仲邑菫初段も見守っています。#囲碁 #碁聖戦 pic.twitter.com/bjmF9Zw6j9
— 毎日新聞・囲碁 (@mainichi_igo) 2019年4月1日
韓国での反応
曺薫鉉九段
韓国囲碁界のスーパースターで、世界戦でも11回の優勝を誇ります。
日本での修行経験もあるので日本語が非常に堪能で、日本でも広く知られた棋士です。
仲邑菫さんとの記念対局の模様は、動画でも放送されています。
対局を終えて、曺薫鉉九段は以下のようなコメントを残されています。
基本もしっかりしているし、私の幼いときよりも強いですね。
これから着実に勉強して努力していけば大成するのではないでしょ うか。ただ、これからはどんどん(勝つことが)難しくなる。 学ぶことだけでは勝てなくなる。 自分のものを身につけなければいけない。プロになれば、 最初は連戦連敗かもしれませんが、挫折することはない。 努力して研究して、 それによって自分のものをどう身につけていくかです 出典:文春オンライン
厳しくも、優しさのこもったコメントが、とても印象的です。
やっぱり、囲碁棋士が韓国語を話せるってのは、アドバンテージが大きいですね。
ランゲージバリアなしで、韓国のトッププロと感想戦ができるなんて・・・。
父の仲邑信也九段の先見の明の凄さに、感服です。
崔精九段
於之瑩六段と並ぶ、女性で世界最強の囲碁棋士で、曺薫鉉九段との対局のイベントで仲邑菫さんとの対局も組まれました。
崔精九段との対局を解説しているサイトもあります。
対局を終えた後、崔精九段が残されたコメントはこちらです。
今日は緊張して実力を発揮できなかったようだが、何回か鋭い手を見せた。たくさんの方の関心と期待がプレッシャーになると思うが、これを乗り切って頑張ってほしい
出典:パンダネット
仲邑菫さんの成績と囲碁の棋譜は?
プロと対局の一覧
仲邑菫初段は、19年4月1日にプロになったばかりなので、プロとしての対局はまだありません。
一方で、プロ試験などのプロを相手にした対局もこなされています。
リストにすると、以下の通りです。
イベント名 | 相手 | 結果 |
プロ試験 | 張栩名人 | 持碁 |
特別対局 | 井山裕太五冠 | 打ち掛け |
特別対局 | 崔精九段 | 中押し負け |
特別対局 | 曺薫鉉九段 | 中押し負け |
特別対局 | 黒嘉嘉七段 | 中押し負け |
錚々たるメンバーとの対局を設定してもらえたという事実だけでも、将来性を非常に買われていることがわかります。
張栩名人の言葉を借りると、「いい時と悪い時の落差があるけど、それが魅力でもある」という趣旨の発言をされているので、今後の成長に非常に期待したいですね。
ちなみに、この結果を以下のように分析されている方がいて、とても興味深いです。
仲邑菫さんの件。
1)張栩さん
真剣に打ったけど負かす必要は無かった
2)井山さんとの碁
イベントであって負かす必要は無かった
3)崔精さん
将来女流の世界戦に出てくるのでボコボコにしておきたかった— みんみん@碁打ち (@minmin_neko) 2019年1月25日
研究会に参加
4月1日からプロになられましたが、早速いくつかの研究会に参加されているようです。
今研の続きです。
研究会はいつも賑わっています。✨
大西研也先生は本当にイケメンですね。😊
仲邑菫先生と打っていらっしゃるのは首藤瞬先生です。💓
(たびたびツイート担当記入忘れの五藤すみません💦) pic.twitter.com/d1u76jdyG3— 日本棋院若手棋士 (@wakatekishi_igo) 2019年4月16日
張うさんと蘇耀国さんが主宰する研究会に仲邑菫ちゃんも参加しました。日々強くなっているので、これからが楽しみです。 pic.twitter.com/TwpeNWhPig
— 王唯任 (@wangigo) 2019年4月16日
とあるプロ棋士の先生が仰っていましたが、研究会は「こいつは強い」と思われるから声がかかるそうです。
「たいしたことないな」と思われたら声がかからないらしいので、仲邑菫初段はプロの目から見ても贔屓目なしで「研究会へ呼びたい棋士」なのでしょう。
巨人戦で始球式
あちこちのイベントで引っ張りだこですが、巨人戦でも始球式に招待されました。
令和開幕戦で始球式を行う囲碁の最年少プロ、仲邑菫(なかむら・すみれ)初段(10)が、試合前の原監督にあいさつしました! pic.twitter.com/E2scbAiF7b
— 日刊スポーツ 巨人担当 (@nikkan_giants) 2019年5月1日
仲邑菫ちゃんの始球式 pic.twitter.com/aoq2aohcvI
— tomoki (@tomoking11235) 2019年5月1日
棋譜は?
理系大学生ブロガーのyukiさんが、仲邑菫初段の棋譜をまとめられています。
世界チャンピオンと比較
以下の記事でまとめています。
https://joholinear.com/sumire-professional-debut/
対局結果と今後の対局予定
プロ初戦 (19年4月22日 vs大森らん初段 @竜星戦予選)
プロ初戦が、4月22日に決まりました!
対局相手は大森らん初段(17歳)で、仲邑菫さんと同じタイミングでプロ入りされた方です。
おそらくすごい注目でしょうから、仲邑菫初段はもちろん、大森らん初段にも忘れられない対局になるでしょう。
史上最年少棋士、仲邑菫初段のデビュー戦が今月22日に決まりました。竜星戦予選Bで、対戦相手は同じ1日入段の大森らん初段となりました。囲碁将棋チャンネルで生中継されるとのことです。#囲碁 #仲邑菫
— 毎日新聞・囲碁 本因坊戦リーグ、プレーオフ第1戦8日 (@mainichi_igo) 2019年4月8日
4月22日(月)14:10より『第29期 竜星戦 予選B 仲邑 菫初段 対 大森らん初段』を生中継!
10 歳1ヵ月での公式戦となり、歴代最年少対局となる注目の一戦をぜひご覧ください!生中継はこちら⇒https://t.co/pLZGaddWNI#仲邑菫 #囲碁プレミアム pic.twitter.com/CQlT3h9GEi
— 【公式】囲碁プレミアム (@igopremium) 2019年4月9日
囲碁・仲邑菫初段 22日デビュー決定に「一生懸命打ちたいです」 – スポーツ報知 https://t.co/r5pbdlaBcW
— nitro15 (@nitro155) 2019年4月10日
大森らん初段のプロ入り理由は、以下のように報道されています。
日本棋院関西総本部院生の大森らんさん(16)が、今年の同本部院生リーグで総合3位の成績を収め、院生師範の推薦により来年4月1日付でプロ入りする。
出典:朝日新聞
花束贈呈の大森らん新初段 pic.twitter.com/iT0PXBK71o
— 囲碁梁山泊 (@igoryozanpaku) 2019年3月14日
対局結果は、大森らん初段の勝利となり、仲邑菫初段にはほろ苦いデビューとなりました。
第29期竜星戦予選B、大森らん初段ー△仲邑菫初段 pic.twitter.com/sV0NqFycRV
— 日本棋院関西総本部 (@osakaigo) 2019年4月22日
なお、プロ棋士の三村九段が、対局の内容を動画で解説されています。
仲邑菫初段ほろにがデビュー https://t.co/tZF5uDERsY
#YouTube— 三村智保 (@igomimu) 2019年4月27日
第2戦 (vs種村小百合二段 @若竹杯)
基礎知識を少し・・・
囲碁のプロ組織には、設立の経緯もいろいろあって「日本棋院」と「関西棋院」の2つがあります。
井山裕太四冠は「日本棋院」に所属されていて、先日の十段戦で井山裕太十段を破ってタイトルを獲得した村川大介十段は、「関西棋院」に所属されています。
ややっこしいのがもう一つあって、日本棋院にも3つの組織「東京本院」「関西総本部」「中部総本部」があります。
なので井山裕太四冠は、「日本棋院」の「関西総本部」所属です。
仲邑菫初段も同じです。
対局の結果
19年4月28日の対局は、この「日本棋院関西総本部」で行われている非公式戦「若竹杯」です。
日本中が注目している仲邑菫初段が参加されるとあって、主催者が急遽賞金を倍増したそうです😅
日本棋院関西総本部の40歳以下の棋士16人が参加する第2回若竹杯が始まり、仲邑菫初段は種村小百合二段と対戦しています。非公式戦ですが、優勝賞金は20万円。注目の棋戦となり、協賛企業は急きょ、昨年より倍増を決めました。 pic.twitter.com/ln6jFC3ZPR
— 毎日新聞・囲碁 本因坊戦第1局5月11日大船渡 (@mainichi_igo) 2019年4月28日
初戦の相手は種村小百合二段で、非公式戦にもかかわらず、メディアが取材に来ているようです😲
10歳仲邑初段“プロ初白星” 37歳種村二段は脱帽「スキがなかった」 https://t.co/CQLF0a0EsL
— スポニチアネックス (@sponichiannex) 2019年4月28日
4月22日の初戦では、「負けてブスッと」していた姿が印象的でしたが、今回は勝ててスマイルだったようです。
“プロ初白星”の対局後、仲邑は「あまり緊張せずに打てた。勝ててうれしいです」と笑顔で感想を語った。一方、種村は「あまり意識せず打とうと思ったが、内容がよくなく残念です。仲邑?勝負所がつよくてスキがなかった」と10歳の実力を認めた。
出典:スポニチアネックス
仲邑菫さん「勝ててうれしいです」 プロ入り後“初白星” https://t.co/AS8OsubWSv#神戸新聞 #囲碁 pic.twitter.com/BiCX3xW2xJ
— 神戸新聞 (@kobeshinbun) 2019年4月28日
仲邑菫初段“デビュー”後初勝利 「勝ててうれしい」も2回戦は…
囲碁の史上最年少プロ棋士・仲邑菫初段(10)が、大阪市で開かれたトーナメント戦に臨み、プロデビュー後、初勝利を挙げた。https://t.co/LvoF2CvhdA#FNN pic.twitter.com/kYayGuGtyx
— FNN.jpプライムオンライン (@FNN_News) 2019年4月28日
第3戦 (vs村松大樹六段 @若竹杯)
非公式戦なので、4月28日中に全対局を行うみたいです。
2回戦の相手は、村松大樹六段です。
村松六段は師匠が仲邑信也九段なので、仲邑菫初段にとっては「自分の師匠の弟子=兄弟弟子」にあたります。
仲邑菫初段と村松大樹六段の若竹杯2回戦が始まりました。仲邑初段は1回戦に続いて先手番となりました。 pic.twitter.com/wg0ZIsDDGB
— 毎日新聞・囲碁 本因坊戦第1局5月11日大船渡 (@mainichi_igo) 2019年4月28日
連勝を狙いましたが、残念ながら兄弟子に負けてしまいました😭
第2回若竹杯2回戦で仲邑菫初段は村松大樹六段に敗れました。
— 毎日新聞・囲碁 本因坊戦第1局5月11日大船渡 (@mainichi_igo) 2019年4月28日
仲邑―村松戦は、仲村初段が優勢の局面もありましたが、最後は村松六段が先輩の貫禄を見せる形で中押し勝ちしました。仲邑初段は「ちょっと悔しい」と話し、村松六段は「10歳と思えないほどとても強かった」と感心していました。 pic.twitter.com/xko1BYEpDm
— 毎日新聞・囲碁 本因坊戦第1局5月11日大船渡 (@mainichi_igo) 2019年4月28日
徐々に対局の内容も明らかになってきました。
立会の後藤九段はこの対局を以下のように表されています。
「だいぶ格上の村松六段ですが、だいぶ肝を冷やしたのではないでしょうか。一時はAIの評価では仲邑初段が90%有利の判定でした。最後は村松六段がなんと言いますか、うまいテクニックを使って菫ちゃんをハメたような結果になりました」と笑いを交えたながら分析した。
出典:日刊スポーツ
「ハメた」という表現が目につきますが、村松六段の局後のコメントを聞くと事実のようです。
あわやの村松は「あんまりホメられた内容ではなかった」と反省し、「今回、仲邑初段と初めて対局したが、とても10歳とは思えない。強くて、打っている姿も立派なプロ棋士です」と絶賛した。
出典:日刊スポーツ
今は色々経験を積む時期なのかもしれませんね。
次の対局が楽しみです。
公式戦は6月までないそうですが、「何か非公式戦がないものか?」とファンは待ち望んでいます。
日本棋院には、ぜひなんらかの非公式戦創設をお願いしたいところです。
仲邑菫初段は4強ならず AI評価は90%有利判定(日刊スポーツ) https://t.co/woqLsg1Xrg
すみれちゃん
末恐ろし…
頭の構造見てみたい
応援してます— ポイント (@point930) 2019年4月28日
夢百合杯の統合予選
いよいよ世界戦の舞台にもデビューです。
いきなり初戦から超強敵ですが、いまはどんどん経験を積んでいってほしいですね。
第4回夢百合杯統合予選④(37~40組)(女子組)
37組 仲邑菫初段
38組 森智咲初段
39組 牛栄子二段仲邑菫初段の初戦は中国ナンバー2の王晨星五段ですね(震え)
41~44組(アマチュア組)は日本から出場しないので割愛します。 pic.twitter.com/dPfv7jzxPY
— 清水善郎(よしろー) (@yoshiro_kaba) 2019年4月30日
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