大塚家具の決算の「疑義」はどういう意味? 倒産の可能性と今後はどうなる?

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深刻な経営危機に見舞われている大塚家具の中間決算で、「継続企業の前提に関する重要な疑義」が付けられました。「疑義」はどういう意味なのでしょうか? 倒産の可能性と今後どうなるかも含めて、まとめました。

大塚家具

未曾有の業績不振で、経営危機に瀕している大塚家具。

創業者で仙台の大塚勝久氏から経営権を奪って、社長に就任した娘久美子氏の経営改革がうまくいきません。

娘久美子氏との経営方針の対立で、大塚家具を追い出された大塚勝久氏。経営が危機に瀕している大塚家具を匠大塚が助ける可能性はあるのでしょうか? お二人の経営の違いと合わせて可能性を考えてみました。

勝久氏の時代は高価家具を取り揃え、いわゆるお金持ち層を主なターゲットにして業績を拡大させてきました。

一方で、ニトリに代表されるように、程よい価格の家具を取り揃える企業が市場を席巻してきたことを受け、久美子社長は経営方針の転換を主張します。

高価商品だけでなく、程よい価格の商品を取り揃える経営方針への転換です。

勝久氏の経営方針と真っ向から対立するので、「大塚家具」を舞台に親娘ゲンカになり、娘の久美子氏が社長の座を手にしました。

ところが、大きな経営方針の転換が裏目に出ます。

売りがなくなってしまったのです。

決算の「疑義」はどういう意味?

中間決算の内容は?

本業のもうけを示す「営業利益」が△35億円の赤字になっています。

売上が188億に対して赤字が35億なので、単純計算で188億円の売上を得るために223億円のコストを使っているということになります。

決算に詳しくない人間でも、「それって、会社の経営やばいんじゃね?」って思ってしまいます。

上場企業の場合は3ヶ月に一度「四半期決算」という形で決算を公表しますが、合わせて今年1年間の業績見込みも公表します。

業績見込みによると今年の決算は、売上376億円に対して営業利益△51億円を見込んでいるそうです。

かなり悲観的な見通しと言わざるを得ません。

減損損失の意味

今回の決算で見落とせない処理の一つに、「減損損失」があります。

これは、将来の見通しが悲観的な場合に固定資産の価値が落ちたとみて、損失を出す処理です。

減損損失自体はしばしば見かけるのですが、大塚家具で注目すべきは「本部設備等・・・」が対象になっているということです。

専門的な説明は端折りますが、「会社全体がうまくいっていなくて、今後も見通しが真っ暗なんです」と認めているに等しい会計処理です。

決算の疑義ってなに?

今回の決算の最大の目玉は、何と言っても「継続企業の前提に関する重要な疑義」です。

なにやら難しげな表現ですが、これは簡単にいうと「今後1年間、会社が存続し続けるか微妙な状況です」ということを認めた表現です。

決算が発表されたのは今日(2018年8月14日)ですが、これらの見通しを久美子社長は既に把握していたので、経営支援をしてくれる先を探していたのでしょう。

倒産の可能性は?今後どうなる?

前社長の勝久氏が、「金融機関が支援してくれれば、大丈夫」と述べられています。

一方で、これだけ悲観的な経営状況にある大塚家具を率先して助けてくれる金融機関もいないでしょう。

金融機関としては、誰かが大塚家具の支援に乗り出してもらって、その人の後ろ盾を確認してから融資継続の確約をするというシナリオを描いているはずです。

つまり、大塚家具の経営的にも金融機関の融資継続的にも、「スポンサーは誰か?」が決まるかどうかが重要なポイントになるでしょう。

大塚家具を舞台に、先代社長の勝久氏と未曾有の親子ゲンカを演じた久美子社長が、身売り交渉に動いていると報道がありました。スポンサーはだれになるのでしょうか? ヨドバシカメラは「買う魅力がない」と消極的で、匠大塚が候補になる可能性もあり、久美子社長の経営責任が問われるのは必至です。

西友の場合はドンキが興味を示しているという報道がありましたが、大塚家具についてはヨドバシカメラの「買う魅力がない」という悲観的な報道しか耳にしません。

老舗企業が危機に瀕している中、救世主になる企業は現れるのでしょうか?

なお、今後の展開の予想は、以下の関連記事でまとめています。

身売り交渉中の大塚家具で、久美子社長がなぜか退任を拒否しています。交渉難航は必至なので拒否する理由が謎です。今後の可能性はどうなるか、株式は誰が買ったのかも含めて、まとめました。

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