日産立件処分で今後は誰が責任の可能性?罰金はいくらで監査法人は?

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カルロスゴーン会長逮捕の次は、日産自動車自身も立件・処分の方向です。誰が責任を負い、罰金・課徴金はいくらになるのでしょうか?ゴーン会長も含めた処分の内容や監査法人の責任・処分の可能性についてまとめました。








カルロスゴーン会長逮捕!

自分の報酬を実態よりも低く開示していたとして、「金融商品取引法違反」に問われた日産自動車のカルロスゴーン会長が逮捕されました!

日産自動車のカルロスゴーン会長という衝撃的なニュースを受け、日産自動車の株価はどうなるのでしょうか?日産自動車とルノーの合併の可能性や日産自動車・三菱自動車の代表取締役解任も取り沙汰されています。フランス大統領のコメントやルノーは解任しないなど情報をまとめました。

報道で明らかになっている限りでは、少なくとも実態より50億円近くは低く開示していたそうです。

日産自動車のように、証券取引所に上場している会社は定期的に「有価証券報告書」を提出・開示する義務を負っています。

そこで開示した内容にウソがあった(しかも巨額)ということです。

今回のケースでは、カルロスゴーン会長の報酬にまつわる話なので、脱税の可能性も指摘されています。

日産自動車と三菱自動車の代表取締役カルロスゴーンが、金融商品取引法違反で逮捕!有価証券報告書で虚偽(うそ)の報酬を開示したのが理由ですが、ルノーのCEOでもあるので海外でも大きく報道です。脱税はどんな手法・仕組みなのか、時効とともに簡単にまとめてみました。




日産自動車の立件・処分の内容と今後は?

カルロスゴーン会長が逮捕されただけでは終わりません。

ウソの「有価証券報告書」を提出したとして、日産自動車自身も罪に問われる見込みです。

どこの会社かわからない程度の規模ならいざ知らず、日本を代表するような会社での大規模不正ですから当然でしょう。

では具体的にどんな立件・処分なのでしょうか?

ちなみに立件とは、「〇〇さん・〇〇社を訴えます」という訴状が裁判所・検察庁に受理されることを言います。

公式的に事件として取り扱うことが決まったということでです。

「え、ゴーン会長が捕まったんだからそれで終わりじゃ?」と思うかもしれませんが、そうではありません。

「両罰規定」という考え方が採用されていて、会社の代表者だけではなく会社も処分されることがあります。

このほかにも行政処分として「課徴金」があります。

うその有価証券報告書を開示した場合などに会社に対して支払いを命じる実質的な「罰金」としても機能しています。




誰が責任を負う?

会社の偉いさんのことを「役員」といい、正しくは「取締役」といいます。

従業員は会社に「雇われる」関係ですが、役員の場合は会社に「経営を頼まれている」関係にあります。

任されているからといって好き勝手やっていいというわけではなく、致命的な落ち度があれば「頼まれていることをやらなかった」ということになって、「契約違反」になってしまいます。

取締役のメンバーは、ゴーン会長のような「代表取締役」を監視する責任を負っているので、今回のような大規模な報酬不正があれば、「監視する責任を果たしていなかった」という評価を受ける可能性があります。

「責任を果たさなかった」イコール「損害賠償」とはなりませんが、リンクしていることが立証されると、取締役の人たちは損害賠償請求の対象になりえます。

具体的には、「取締役の方がしっかり監視しなかったから、会社(日産自動車)は損害を被った」という論法が考えられます。

今後日産自動車が受けるであろう主な損害は、「課徴金」が主に考えられるので、今後監督官庁へ支払うであろう課徴金の金額が、損害賠償請求訴訟の対象になりえるでしょう。




罰金はいくら?

カルロスゴーン会長が刑事罰を受けた場合に、会社(日産自動車)にも罰金が科される可能性があります。

最大で7億円以下という超巨額です。




ゴーン会長の処分は?

全容が明らかになっていないので詳細は後日になりますが、「有価証券報告書にウソを書いた」という点に関しての処分は、以下のとおりです。

まぁ、有り余る金があるでしょうから、お金で解決しちゃいそうな気もしますがw




課徴金はいくら?

最近でいうと、大規模な粉飾決算事件を引き起こした東芝に対して73億7,350万円もの超巨額な課徴金納付命令が下った事例もあります。

ゴーン会長・日産自動車の大規模不正はまだ全容が完全に解明されたわけではないので、課徴金の金額はわかりません。

ただ、東芝の場合と同じく一般の人たちから見ると目が飛び出るような浮世離れした金額になる可能性は十分考えられるでしょう。




監査法人の責任と処分の可能性は?

監査法人は、「有価証券報告書」の中にある決算書が正しいかどうかの保証をつけています。

かんたんにいうと「この決算書は信頼してもいいですよ」というイメージです。

そのため、間違いやウソが決算書に含まれていて、監査手続に落ち度があったら監査法人も責任を問われます。

今後、ゴーン会長の報酬不正の全容解明と並行して、監査法人も監査手続が適切であったかも調査されるでしょう。

その過程で何らかの落ち度があれば、監査法人も処分されることになりますし、過去にも処分事例はあります。

最近でいうと、東芝を監査していた新日本有限責任監査法人が、監査手続に落ち度ありと評価されてしまい、金融庁から20億円もの課徴金納付命令を受けたという処分事例があります。

詳しくは以下の関連記事でまとめています。

日産のゴーン会長が、金融商品取引法違反で逮捕です。虚偽(うそ)の報酬を有価証券報告書に記載したことが理由でクビになる見込みですが、なぜバレたのでしょうか?内部通報でした!逮捕される前にフランスへ逃亡する可能性や監査法人の責任・今後どうなるか・記者会見の模様、Mr.ビーンとそっくり疑惑も含めてまとめました。




罰金と課徴金の両方も可能?

罰金と課徴金は別々の規定ですが、実は両方を課することも可能なのです。

金融商品取引法は、虚偽記載の法定刑として個人に10年以下の懲役か1000万円以下の罰金、法人には7億円以下の罰金と規定し、行政処分として課徴金の納付も定めている。重大で悪質な事件では刑事罰だけのケースが多いが、両方を科すことも可能だ。

出典:毎日新聞

罰金だけでも痛すぎるのですが、東芝のような数十億もの課徴金が課されてしまったら、日産的にもお金のやりくりが大変になって来るのではないでしょうか?

過去にも事例があります。

バブル時代の損失を隠すために巨額の粉飾決算をしていたオリンパスで、両方が課されたのです。

有価証券報告書の虚偽記載で課徴金と罰金の両方が科されたのは、光学機器メーカー「オリンパス」の巨額損失隠し事件(12年)が初だった。同事件では、刑事裁判で同社に対し7億円の罰金が確定。金融庁は刑事事件で罪に問われなかった期間分を除き、約1億7000万円の課徴金を取り消した。

出典:毎日新聞







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