ユーザーを苦しめてきたドコモ2年縛りが、改正の見込みになりました。いつからなくなるのか?はたまた高くなるのか? 廃止されるとソフトバンク・auはどうなるのかについてまとめました。
Contents
ドコモ2年縛りはいつからなくなる
2年契約ってなに?
iPhoneをはじめとするスマホを購入する際に、2年間契約すると約束したら毎月の通信料金が安くなるという契約です。
契約の拘束力を高めるために、以下のいずれかを選択する必要があったのです。
- 25ヶ月目の通信料金を払う
- 違約金を支払う
25ヶ月目の通信料金を払うということは、「さらに2年間拘束されちゃっていいです」ということになります。
また、違約金を払ったら結局安くなかったのと同じになってしまいます。
キャリア3社は「他社乗り換えの違約金負担します!」とか宣伝しているので、違約金の意味が乏しいと見る向きもあります。
ただ、自社への忠誠心・売り上げ確保を図る意味では、有効な方法だったことは確かです。
2年間縛り終了は19年3月から
詳細は後日発表されるようですが、契約が終了したら追加費用を負担することなく解約が可能になります。
「契約が終了したら」と書いていますが、少し緩くして24ヶ月目の下旬まで無料解約期間を拡大することが検討されています。
少しでもユーザーが解約しやすいように、という考え方です。
今回の発表についてドコモの社長は、以下のようにコメントしています。
お客さんにメリットがある形で、そこに料金がかからないことを考えている
出典:朝日新聞
具体的な時期は、2019年3月からの予定です。
高くなる?
話を表面的に聞いていると、「おっ、ドコモやるじゃん!」と思ってしまいます。
が、単なる「目くらまし」と見る向きもあります。
docomoの2年縛りの見直し、ソレジャナイ感。我々の要求は、いつでも始めれていつでもやめれるように、ってことだよ。
— Keigo Hattori (@keigohtr) July 11, 2018
「2年縛りはやめます」とは全く言っていませんし、解約しやすくなると携帯キャリアにとっては困るのです。
これまでの売上確保・契約拘束力確保をするために、おそらく何らかの追加対応策をとることは確実でしょう。
考えられるのはいくつかあります。
まず1つ目は、「2年縛り」を全面に出すから批判される対応として、「ドコモのスマホに買い換えてくれたら、通話代を安くします」が考えられます。
「何年縛りです」と言う表現を意図的に伏せるのです。
でも割賦代金・通話代のことを考えたら、結局縛られているのと同じという落とし穴です。
2つ目は、全般的に通話代を高くすることです。
今回の決定で、幾らかの逸失利益があるでしょうから、会社としての痛みを、ユーザーさんに広く負担してもらいましょうという邪な考えです。
単純に高くなっただけではauとソフトバンクにユーザーが逃げるので、暗黙の了解で追随させるでしょう。
ユーザーからすると憤懣やるかたないですが、会社とはそんなもんです。
悪知恵を考えると、いくらでもアイデアが出てきますが、とにかく「今回の決定は、有名無実の目くらまし」にするための対応策を、ドコモはなにがしか考えてくると見るのが自然でしょう。
廃止されるとソフトバンク・auはどうなる?
携帯キャリアのように、数社が市場の大半を支配するマーケットはいくつかあります。
たとえば、キリン・アサヒ・サントリー・サッポロのビール市場です。
こういった業界は、値段が示し合わせたように近い金額ですし、契約内容も驚くほど似ています。
今回の決定を受けて、ソフトバンクやauといった携帯キャリア各社も、ドコモに追随するでしょう。
追随しないと、ユーザーがドコモへ逃げて行ってしまうからです。
携帯やビールなどの少数企業が支配するマーケットでは、こういった追随・横並びはほぼ確実に行われるのが通常です。
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