ゴーン会長の脱税はどんな手法でいくらか簡単に!時効と海外への影響は?

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日産自動車と三菱自動車の代表取締役カルロスゴーンが、金融商品取引法違反で逮捕!有価証券報告書で虚偽(うそ)の報酬を開示したのが理由ですが、ルノーのCEOでもあるので海外でも大きく報道です。脱税はどんな手法・仕組みなのか、時効とともに簡単にまとめてみました。








カルロスゴーン会長が金融商品取引法違反で逮捕!

有価証券報告書に虚偽(うそ)の報酬を記載

日産自動車のように上場している会社は、会社の状況や決算をまとめた報告書である「有価証券報告書」を毎年公表・提出する必要があります。

有価証券報告書の記載内容は法律(金融商品取引法)で決められているので、うそがあると法律違反になります。

今回は開示している内容に嘘があったと言うことで、ゴーン会長が逮捕されました。

これまでの時系列は、以下の関連記事でまとめています。

日産のゴーン会長が、金融商品取引法違反で逮捕です。虚偽(うそ)の報酬を有価証券報告書に記載したことが理由でクビになる見込みですが、なぜバレたのでしょうか?内部通報でした!逮捕される前にフランスへ逃亡する可能性や監査法人の責任・今後どうなるか・記者会見の模様、Mr.ビーンとそっくり疑惑も含めてまとめました。

具体的には、有価証券報告書にゴーン会長の報酬を記載する箇所があるのですが、そこに重大な虚偽があったのが理由です。

事実よりもかなり低い金額が開示されていたという容疑です。

現時点の報道では、以下のように報酬金額を少なく開示していたとされています。

日産ゴーン報酬

 

出典:読売新聞




ルノー・日産・三菱自動車のトップ

カルロスゴーン氏は、ルノーグループの3社(ルノー・日産自動車・三菱自動車)のトップを兼任しています。

具体的に言うと、ルノーでは取締役会長兼CEO、日産自動車では代表取締役会長、三菱自動車では代表取締役会長です。

つまり、「ルノー・日産・三菱アライアンス」と呼ばれている協力関係のトップを務めています。

当然ながら報酬は、途轍もなく巨額で、一般人からは想像を絶するような金額です。




どんな脱税手法か簡単に!

海外も絡んだ手法

そもそも逮捕容疑は脱税ではありません。

ただメディアの報道では、「本当の逮捕容疑は脱税では?」という見方も出ています。

脱税に関する事実が公表されたわけではないので、メディアで報道されている情報をつなぎ合わせて推測してみました。

報道されている情報を見てみると、海外の子会社も絡んだ複雑な仕組みであることが言われています。




海外子会社が購入した高級住宅を無償で利用

日産自動車の子会社には、オランダに本拠地を置いている会社もあるようです。

税金が安い・ゼロの国や地域のことを「タックスヘイブン」と言いますが、オランダもタックスヘイブンとして知られています。

タックスヘイブンに会社を作るケースが、しばしば行われます。

細かいルールを抜きにすると、「利益を日本に落としたら税金が高くなるけど、オランダで利益が出たことにすれば、グループ全体の税金が安くなる」という考えによるものです。

有名なパターンでは、Apple社が、アイルランドに会社を設立して、アイルランド会社を噛ませた取引フローにすることで税金を安くした「ダブルアイリッシュ」という手法が有名です。

日産自動車が公式のコメントを出したわけではないので推測ですが、オランダの子会社もなんらかの節税目的で設立されたのでしょう。

日産自動車の有価証券報告書をみると、オランダの子会社として該当するのは以下の会社だけでした。

日産自動車オランダ子会社出典:日産自動車有価証券報告書

「ホールディングス」と言う名前なのと、日産自動車が3000億円も「ニッサンインターナショナルホールディングスビーブイ」(以下「オランダニッサン」とします)へ貸し付けていることから、ヨーロッパの資産管理会社だと思われます。

報道から推察すると、この会社がゴーン会長へ高級住宅を無償貸与していたということです。

金額は公表されていませんが、「4か国で高級住宅を・・・」といわれています。

そうすると、本来払うべき家賃相場は少なくとも年間10億円/国規模ではあるでしょうから、4か国となると40億〜50億円にはなるでしょう。

税率は人それぞれなので詳しくはわかりませんが、高級住宅関係だけで10億単位の税金を申告していない可能性があります。

日本の公的機関が問題視しているということは、ひょっとすると「日産自動車ジャパン」が段取りをして手配もしているけど、支払いだけ「オランダニッサン」にしている証拠を掴んでいる可能性があります。

仮に事実なら、日本の儲けとして申告しておかないと立派な脱税になります。




辞めた後も日産は報酬を払い続ける!

カルロスゴーン氏は、日産自動車を辞めた後も骨の髄まで報酬を巻き上げるつもりだったようです。

ゴーン前会長が退任後に報酬を受け取る契約書を日産と交わし、毎年約10億円、5年度分で約50億円が積み立てられていたことがわかった。東京地検特捜部はこの契約書を押収。将来の支払いが確定した報酬として開示義務があり、事実上の隠蔽(いんぺい)工作と判断した模様だ。

出典:朝日新聞

恐ろしいですね、どこまで吸い上げるつもりだったのでしょうか・・・。

この解説のように、報酬をたくさんもらっている人は「有価証券報告書」で開示しないといけないルールなのですが、カルロスゴーン氏は批判を嫌って脱法行為を働いたというのです。

有価証券報告書に記載された08年度の報酬総額は約25億円だった。一方、上場会社の役員報酬は09年度の決算から、年1億円以上を受け取る役員の名前と金額の開示が義務づけられた。日産の09年度分の取締役報酬の総額は約16億円に減り、その後も15億円前後になった。このうち、ゴーン前会長分は10億円前後だった。関係者によると、ゴーン前会長は自分が受け取るべき報酬は約20億円と考えていたが、報酬の個別開示の義務化を受け、「高額だ」と批判されることを懸念。役員報酬は約10億円にとどめ、別の名目でさらに約10億円を受け取る仕組み作りが必要だと考えたという。

出典:朝日新聞

法律を守らないといけないという発想が、全くなかったことが伺えますね。

日産自動車は、まるで吸血鬼に噛み付かれて血を吸われた死に体のように見えます。

その後の報道で、受け取る予定だった報酬は80億円であることが明らかになりました。

カルロス・ゴーン容疑者(64)が、退任後に受け取ることにしていた報酬は、直近の3年分を含め、計約80億円とみられることが24日、関係者への取材で分かった。

出典:共同通信




日本の所得税の申告漏れ

現時点で明らかになっている、ウソの報酬に関する情報は以下のとおりです。

2011年3月期~15年3月期のゴーン容疑者の役員報酬が、実際には計約99億9800万円だったにもかかわらず、計約49億8700万円だと有価証券報告書に虚偽の記載をした疑いで19日、特捜部に逮捕された。ゴーン容疑者を巡っては、有価証券報告書に記載しなかった約50億円の一部について、日産側に海外の住宅購入費に充てさせていた疑いも浮上している。日産は同日、ゴーン容疑者らについて虚偽記載のほか、投資資金や経費を私的に支出する重大な不正があったと発表していた。

出典:読売新聞

差額の50億円はおそらく日本の所得税で申告していないでしょう。

加えて、本当はゴーン会長が負担すべき費用を日産自動車が代わりに負担していたことも明るみに出ています。

これらは日本の税金ルールでは、ゴーン会長の「ボーナス」とみなされます。

金額は明らかにされていませんが、同じく数十億円規模にはのぼるでしょう。

ハシタガネだったら、こんなに問題になりませんからね。

そうすると、100億に迫る儲けを申告していなかったということになるので、10億前後は日本の税金を払っていなかった可能性があります。




経費の不正支出

儲けは、もらったお金から払ったお金をマイナスして計算します。

なので、「払ったお金」をたくさん帳簿に記録したら儲けが低くなって、税金もやすくなります。

「払ったお金」が誰かを通じて「ゴーン会長」へ入ってきたら・・・、会社の儲けが減るけどゴーン会長のお財布に入ってくるお金は増えるという、まさに打ち出の小槌状態です。

はい、もちろん完全な脱税ですよwww

ゴーン会長のお姉さんとコンサル契約を結んで、日産自動車からお金が出て行ったけど、コンサル業務は提供していないという疑惑が浮上しています。

単純に日産からお金を巻き上げただけですよね。

しかも税金を払わずに。

いくらでも出てきそうですね、この手のネタは。




まとめ

開示されている情報が限定的なので、推測に推測を重ねる必要があるのですが、20億円前後の税金が日本へ支払われていない可能性はありえるでしょう。




日産自動車の責任は?

日産自動車自身も責任を負う可能性が指摘されているので、以下の関連記事にまとめました。

カルロスゴーン会長逮捕の次は、日産自動車自身も立件・処分の方向です。誰が責任を負い、罰金・課徴金はいくらになるのでしょうか?ゴーン会長も含めた処分の内容や監査法人の責任・処分の可能性についてまとめました。




脱税の時効は?

これだけの大規模な仕組みをしている上に逮捕されたということは、ゴーン会長は申告していないでしょう。

そうすると、時効は5年だそうです。

申告書を期限内に提出しない場合は5年

出典:fincy

ただ、何も請求されない場合の話ですから、仕組みが明らかにされたら即座に請求されるでしょう。

おそらく時効は論点にはならないのではないでしょうか?




株価への影響は?

グループを支配していた会長の逮捕という激震で、株価の乱高下を危惧する声も出ています。

以下の記事でまとめました。

日産自動車のカルロスゴーン会長という衝撃的なニュースを受け、日産自動車の株価はどうなるのでしょうか?日産自動車とルノーの合併の可能性や日産自動車・三菱自動車の代表取締役解任も取り沙汰されています。フランス大統領のコメントやルノーは解任しないなど情報をまとめました。







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