お笑い芸人の西野亮廣さんが、新刊「新世界」を出版されました。これからはお金よりも信用を稼ぐ「貯信時代」を提唱され、「貯金は機会損失」と仰っています。「信用を稼ぐ」という発想も斬新です。貨幣経済から信用経済へ変わる「新世界」の感想を書きました。
Contents
西野亮廣さんの新世界
お笑い芸人の西野亮廣さん。
堀江貴文さんとの共著に続いて、斬新なビジネス書を記されています。
「新世界」というタイトルを見ると、「ん、どんな内容だ?」と関心を持ってしまいます。
読み進めると、タイトル負けしない含蓄のたっぷりこもった内容でいっぱいです。
お金よりも信用を稼ごう!
本書を読むまで、恥ずかしながらSNSのフォロワー数に対した関心はありませんでした。
フォロワーの数が絶対ではありませんが、フォロワー0の人とホリエモンが同じ事を言ったとしたら、どっちを信用するでしょうか?
フォロワー0人の人とホリエモンが何かを呟いたら、どっちの話に耳を傾けるでしょうか?
世間から信用されていない・信用がゼロの人は、そもそも話を聞いてくれない(気づかない)のです。
お金がなくなると食べていけないので必要ではあるのですが、これからの時代は(極論すると)「お金よりも信用の方がより重要」と説かれています。
読んだときは、「え、そうなの?」と思いました。
ただ、読み進めていくと納得しました。
クラウドファンディングは信用を換金する装置
お金を持っているけど全く信用できない人と、お金はないけど信用の置ける人。
ふたりとも「ビジネスをしたいから、出資して!」と言っていたら、どっちに出資するでしょうか?
ビジネスは失敗することもあるでしょうが、お金を出す側としては、「本当にしっかり頑張って増やそうとしてくれるのか?」を最も重視するでしょう。
だから、信用の置ける人にお金が集まっていきます。
そういう意味では、「クラウドファンディング」は「信用」を「お金」に換えてくれる装置とも言えると、西野さんはおっしゃっています。
だから、どんなにお金持ちの人でも信用がなければ、クラウドファンディングでお金を作ることはできないのです。
貯金時代から貯信時代へ
信用がより重要視される現代ですから、西野さんは「これからは貯金時代から貯信時代になる」と仰っています。
どれだけたくさんの信用を集めたかが勝負を分ける。
考えたこともなかったですが、ここまでの話を「新世界」で読んだだけでも納得です。
いまの特に若い人たちは「おもしろいこと」により価値を見出しています。
「おもしろく、楽しく生きる」を重視しているので、「おもしろいことをいう人」「ためになることをいう人」「発想が斬新な人」「聞いていると、見ているとワクワクする人」に時間とお金を使います。
そういったことをはかる指標の一つが「フォロワー」であり、いうなれば「信用」でしょう。
これからは、貯金持ちよりも「信用持ち」が重要視される時代なんですね。
貨幣経済から信用経済へ
極論すると、お金よりも信用の方がより重視されるんですね。
そして生活するのに必要なお金は、これまで貯めてきた信用をインターネットを介してお金に換える。
西野さんの「貯金するくらいなら、1人でも多くの人を笑顔にして、
この発想は、若い世代だからこそ受け入れられるもので、「お金は汗水垂らしてらその対価としてようやくもらえるもの」という発想の団塊の世代の人たちには受け入れ難いものでしょう。
嘘をつくことの効果
誰しも多かれ少なかれ嘘をつきます。
でも「嘘をつくことでで露出を続けると、
「貯信時代」に必要な「信用」が貯まらないんですね。
認知度が上がると「信用された」と思ってしまいますが、そこをはき違えないようにしないといけないということなんです。
感想
ついつい見逃しがちな「信用」の重要性。
気付きをたくさん与えてくれる本書は、イチオシです。
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